現在女性を中心として、ハーブティーを生活に取り入れる動きが活発になっています。
お茶として飲めるので、日々の生活に取り入れやすいのがその要因かもしれません。
ハーブと聞くと、たくさんの種類があって、薬草のようなイメージを抱きます。
ハーブは植物の総称で、バジルやラベンダー、カモミール、ローズマリーなどが有名です。
ハーブを使用したものでは、アロマテラピーなどがあります。
しかしハーブとアロマテラピーでは意味合いが多少異なります。
ハーブは「薬理」、アロマは「芳香」です。
ハーブは前述した通り、植物の総称ですが、アロマはその植物から芳香成分のみを取り出して、濃縮した精油(エッセンシャルオイル)を指します。
また、アロマテラピーで使用される精油は、かなり濃縮されているので、飲用などはできず、ほとんどの場合は希釈して使われます。
それに対しハーブは、お茶などとして飲用できるくらい効果が穏やかなので、日頃の生活に取り入れることで、体内に優しく作用します。
ハーブとアロマって違う事なの?
ハーブとアロマテラピーは基本的な作用は同じですが、ハーブは胃腸などの消化器官系や口腔内のトラブルなどに対して有効です。
それに対してアロマテラピーは、ホルモンバランスの崩れや自律神経のトラブルに対して有効といわれています。
アロマテラピーは直接口から入れたりはしないため、多くがディフューザーなどを使用したルームフレグランスや、マッサージなどに使用されます。
ハーブは飲用できるので、不足しがちなビタミンやミネラルなども摂取できることが強みです。
またカフェインを含まないので、生理中などデリケートな時期や、妊婦さん、小さなお子さんでも飲むことができます。
それでは各種ハーブについてご紹介します。
1)カモミール
リンゴのような甘い風味で飲みやすく、気分を落ち着かせてくれるハーブです。
カモミールにはいくつか種類がありますが、そのなかでも優れた効能をもつのが、ジャーマンカモミールとローマンカモミールです。
主にこの2つが利用されています。
どちらも似たような効果を持っており、胃腸の調子を整える効果があり、吐き気、食べ過ぎ、ストレス性の下痢などにも効果的です。
また、ストレスなどからくる不眠や不安などにも有効で、気分をリラックスさせることができるので、就寝前に飲むことがおすすめです。
穏やかに作用するので、小さなお子さんや高齢者の方にもおすすめのハーブです。
キク科の植物にアレルギーのある方は注意しましょう。
2)ローズヒップ
赤い色をしており、少し酸っぱいような風味が特徴のハーブです。
ドッグローズという植物の実から採れるローズヒップは、ビタミンA・B・C・D・E・Kなどを多く含むため、「ビタミンの爆弾」といわれています。
その中でも特にビタミンCが豊富で、レモンの約10〜20倍含まれているとされています。
喫煙者やアルコールをよく飲む人、ストレスを溜めこみがちな人、外での活動が多く、紫外線をよく浴びる人は、ビタミンCの消費量が多い傾向にあるので、ローズヒップティーを飲むとよいでしょう。
また、メラニン色素の生成を防ぐので、シミの予防に役立ちます。
さらにコラーゲンの生成に関する作用も有しているので、肌の弾力を保ち、美肌・美白効果が期待できるので、女性に嬉しいハーブではないでしょうか。
長期、過剰に飲み続けると、下痢をすることがあるので注意しましょう。
3)レモングラス
レモンに似たさわやかな香りと風味が特徴です。
アジアでは古くから感染症や熱病に効く薬草として使用されてきたハーブです。
料理に使われることが多く、タイではトムヤムクンに使われています。
他にもインドや東南アジアで、カレーやスープなどに使われます。
レモングラスティーは、殺菌作用があり、発熱や頭痛など、風邪の初期症状に効果的です。
また、胃腸の調子を整える効果があるので、食欲がないときや、食べ過ぎによる胃もたれなどに有効です。
食後に飲むのがおすすめです。
レモンに似たさわやかは香りなので、リフレッシュ効果も期待でき、勉強や仕事に集中したいときに飲むのもおすすめです。
妊娠中の方は飲用を避けましょう。
4)ペパーミント
メントールのさわやかな香りで有名です。
ガムやキャンディなどの香り付けによく使用されます。
ペパーミントティーは、胃腸のトラブルの改善に役立つので、食べ過ぎや飲み過ぎの後に飲むと、消化を促進してくれます。
また、メントールのさわやかな香りが脳を刺激し活性化させます。
また、鼻づまりや頭痛の改善にも役立ちます。
清涼感と甘みのある香味で、後味がさっぱりしているので、食後に飲むのがおすすめです。
幼児への使用は避けましょう。
5)レモンバーム
精神的に弱っているときに気持ちを落ち着かせてくれる効果をもつハーブです。
ヨーロッパでは古くから長寿のハーブとして知られており、これを飲めば活力が湧き、長生きをするといわれていました。
気持ちを落ち着かせる効果があり、不安や緊張、イライラするときに冷たいティーを飲むと、心を穏やかに調整してくれます。
また、熱を伴う風邪には、抗菌や発汗、消化促進の効果のあるレモンバームのホットティーを飲むのがおすすめです。
レモンのような香りですが、酸味はなく、すっきりとした味わいで飲みやすいのが特徴です。
6)ルイボス
老化を防いで若さを保つアンチエイジング効果のあるハーブです。
南アフリカのセダルバーク山脈の一帯にのみ生息しており、現地では古くからその効能が知られており、「伝説の健康茶」や「不老長寿のお茶」として、日常的に飲まれていたようです。
また、南アフリカ特産のハーブとしても有名です。
ルイボスには様々な効能がありますが、一番の効能であるといえるのが、アレルギーを軽減する作用があることです。
アトピーやぜんそく、花粉症などの改善に役立つハーブです。
また、近年注目されているのが、アンチエイジング効果です。
フラボノイドという、体を老化させるといわれている活性酸素を除去する成分が豊富に含まれているので、若々しさをキープすることができます。
また、カルシウムやビタミン類が含まれており、胃の不調や下痢の改善にも有効です。
さらに、代謝促進作用により、冷え性や便秘にも効果があります。
まさに万能茶をいうにふさわしいのではないでしょうか。
またルイボスはノンカフェインなので、就寝前にも飲めることが特徴です。
生理時や妊娠中などカフェインの摂取を避けた方がよい時でも飲めるメリットがあります。
独特な香りを放ち、少し甘みのあるすっきりとした味わいで飲みやすいので、就寝前にリラックスしたいときに飲むのがおすすめです。
健康と美容に大変効果があるので習慣的に飲みたいですね。
ハーブのまとめ
まだまだ多くの種類があり、紹介したのはほんの一部にすぎませんが、有名であり、かつ手に入りやすいものをご紹介しました。
ハーブは気軽に生活に取り入れられる他、昔から薬として使われてきているので、健康を害しやすい時代の私たちの生活には、是非とも取り入れたいものです。
しかし、ハーブも元々は薬理として使われていたもの。
自然の薬であるということには変わりありません。
錠剤などの薬と同じく、用法用量を守らないと、逆に健康を害することもあります。
たくさん飲めば症状が改善するというものではないので、その点は注意が必要です。
自分の体調に合ったものをよく調べてから飲むことが大切です。
最近ではブレンドティーなども出ているので、バランスのとれたブレンドティーを飲むのもおすすめです。
おすすめのブランドは、ドイツTEEKANNE社の「ポンパドール」です。
さまざまな種類がでているので、是非1度飲んでみてくださいね。