基本的に私たちは毎日朝、昼、晩と三食食べています。
その毎回の食事で、どのくらいの量を食べていますか?いつも満腹状態になるまで食べていることはありますか?やはりお腹がすいたらお腹いっぱい食べたいですね。
しかし、この「お腹いっぱいまで食べる」という行為、実は少々健康にはよくないことのようです。
私たちの体には、もともと免疫力という防御システムが備わっています。
この免疫力を日々の生活の中で強化し、正常に働くような環境にしていると、病気になりにくい、強い体になることは周知の事実です。
では、免疫力アップと食べる量(満腹度)に密接な関係性があるということはご存知ですか?実は私たちの体は、満腹のときではなく、空腹のときに最も免疫力が高まっているのです。
免疫力をアップさせる近道は、白血球を増やし、活発化させること
しかし、私たちが満腹状態になると、白血球の食欲も2分の1ほどまでに低下してしまい、休憩モードに入ってしまいます。
白血球はご存知の通り、ウイルスなどの外敵を食べて、私たちの体を守っています。
この白血球も満腹状態になってしまえば、私たちの体の中の警備は手薄になってしまい、外敵の侵入を許してしまうのです。
免疫力を上げるための手段の一つとして、「断食」という方法があります。
断食をすることによって、白血球の親玉であるマクロファージの数値を上げることができ、防御力をアップさせることができるのです。
食べ物を食べない時間や期間を設けることで、風邪をひきにくくなるばかりか、ガンの発病リスクも低下するのです。
ガン患者の食事療法にも断食がありますが、この方法を用いると、マクロファージが扶養細胞を活発に食べるようになるので、ガン細胞が減っていくといいます。
普段どんなに良質なものを食べていても、満腹状態になってしまうと、免疫力が低下してしまうのです。
ヘルシーなものをたくさん食べればよいということではなさそうです。
たまに「断食」期間を設けてみることも大事かもしれませんね。
また、空腹時のほかにも免疫力がアップするタイミングがあります。
運動時やお風呂に入った時、発熱時などです。
体調を崩して発熱がある時に食欲がないのは、白血球が外敵と戦うために活発に動いている、ということなのです。
体調を崩しているのに食欲があり、満腹まで食べていれば、白血球も満腹状態になるということであり、体に外敵が侵入しやすい状態になるということ。
私たちの体に備わっている「免疫」という防御網は、機能するためにこのような症状を表すのですね。
免疫力が低下すると、さまざまな病気にかかりやすくなってしまいます。
例)ガン/腎臓病/慢性リンパ性白血病/心臓病(心筋梗塞など)/脳血栓/肝炎/認知症/糖尿病/染色体異常/腫瘍/口内炎/歯周病/インフルエンザなどのウイルス性の疾病/中毒症など
上記のように実に幅広い病気にかかるリスクが高まります。
これらの病気にかからないためにも、日頃から免疫力をあげておきたいもの。
それでは、どんなものを積極的に取り入れていけばいいのでしょうか。
おすすめのものをまとめてみました。
レタス/白菜/小松菜/ブロッコリー/にんにく/玉ねぎ/ナス/ほうれん草/ピーマン/大根/きゅうり/ニンジン/かぼちゃ/アボガド
レタスや白菜は色が白っぽかったりするので、一見栄養価が低そうに見えますが、実は白血球と合わさることによって、野菜のエキスがガン細胞を壊してくれる作用をもつ、「腫瘍壊死因子(TNF-α)」を生成してくれるのです。
野菜の中でも免疫力アップに大いに貢献してくれるような食べ物なので、サラダなど、生のまま食べることがおすすめです。
そのほかに、緑色や黄色系の野菜を中心に摂っていくのが良さそうです。
免疫力を高めるために日々心がけるべきポイント
1)食べ過ぎない
2)無農薬野菜、発酵食品、玄米、穀物を中心にバランス良く食べる。
(マクロビオティックを取り入れるとよいでしょう)
3)運動をする(軽めのものでウォーキングなどがおすすめ)
4)入浴して、冷えを防ぐ
食べ過ぎず、体温を上げ、消化に良い良質のものを食べることが最重要のポイントです。
また、断食期間を設けるとさらによいでしょう。
最近では女性を中心として、1週間に何度か、昼ごはんを抜く「プチ断食」という方法を実践する人も増えています。
免疫システムの集中している腸内環境をきれいな状態にしておくということは、病気から身を守るための防御力をアップさせるのに大切なことなのです。
日本には昔から「腹八分目」という言葉がありますが、先人たちはこのような事実に気付いていたのかもしれませんね。
次に前述した「プチ断食」についてご紹介します。
プチ断食のやり方
プチ断食とは、人間が本来持っている自然治癒力を目覚めさせることで、ダイエット効果や腸内環境の正常化、それに伴う美肌効果や排せつの改善、新陳代謝の改善、生活習慣病の予防や病気の早期発見などに期待できる方法です。
食べ過ぎによって負担がかかった胃腸を休めることができ、胃腸の機能が回復して、新陳代謝も活発化されるのです。
断食の方法は、週に1日だけ断食をするもの、それができない場合は、週の何日かは、一日三食のうちどれか一食を野菜ジュースのみに置き換えて過ごすというものがあり、どちらも効果を得られます。
プチ断食をする際は、当日にいきなり食事をしないという方法ではなく、前日から食事の量を減らすなどして準備をし、体を慣れさせることが大切です。
そして、断食中は水分を多めに摂取して脱水症状にならないようにすることに気をつけましょう。
またアルコール類は控えましょう。
また断食の翌日に大食いしてしまうと、せっかく小さくなった胃がまた元の大きさに戻ってしまうので、消化の良いものを摂取し、徐々に食べる量を増やしていきましょう。
おすすめのプチ断食の方法としては、一日間だけ、固形物の食べ物を一切食べないというやり方です。
逆にプチ断食をおこなっている場合は、ヨーグルト(ドリンク含む)や野菜ジュース、しょうが紅茶などを積極的に摂取するとよいです。
プチ断食の方法はさまざまで、水だけで断食するものや、砂糖水などで糖分を摂りながら断食する、という方法などがありますが、重要なのは、「やり方が自分に合っているか」ということです。
自分のできる範囲で行うことで、続けることができるからです。
プチ断食の基本的な考え方は、期間中は固形物を一切断つことで、内臓の器官を休ませてあげるということです。
「断食」と聞くと、修行のような印象を受けますが、これは「体を労わる期間である」ということを忘れてはいけません。
普段私たちはたくさんの食べ物を食べたり、お酒を飲んだりしているので、内臓器官は常に働き詰めの状態です。
私たちが残業をしたりして、休みなしで働いているといつかパンクしてしまうのと同じことです。
休日に羽を伸ばすように、体の中もストレスフリーにさせる期間を設けることで、体の内部も正常に機能するようになり、結果的に健康的な状態になれるのです。
現在は健康志向になってきているので、以前よりも健康法に興味を持つ人が増えたのは事実ですが、まだまだ不健康な生活を送ってしまっています。
今のようなせかせかした世の中に生きている以上、しょうがないことなのかもしれません。
さらに、健康でいなければいけないはずの若者が、あまり「健康」という概念に興味をもたないという現状でもあります。
ですが、このような方法を少しずつ日々の生活に組み込んでいけば、病気をしないような強い体ができるのです。
ぜひ取り入れていきたい方法ですね!