ファストフードの危険性
現在世の中には、さまざまなファストフードが出回っています。
マクドナルドやモスバーガー、ロッテリアなどさまざまです。
ファストフード店の特徴は、すぐに食べられること、おいしいこと、お店の数も多いことです。多忙な現代人にとって、時間をかけずに食事ができるというのは魅力ですね。
しかし、最近ファストフードの危険性が注視されるようになっています。
それはなぜなのか?なぜファストフードが危険だといわれているのかをみていきましょう。
まず、なぜファストフードが危険なのか、ということについてみていきましょう。
最も重大な問題といえるのが、食品添加物の大量使用です。この添加物の中でも、危険性が非常に高い「高濃度添加物」が使用されています。そのほかにも、常習性を含む物質も使用されています。
ある研究では、ファストフードには塩分や脂肪分、糖分が多いのに対し、ビタミン類が乏しく、栄養価の低い食べ物です。
(これをジャンクフードといいます)ファストフード類に多く含まれている、脂肪分や糖分を摂取した際、麻薬を吸った時と同じように、脳の中の「快楽中枢」が刺激されているということがわかっています。
人は「麻薬」と聞くと、危機感を持ちますが、「食品」とみると、なかなか危険だとは思いません。このように、現在のファストフード店では、危険性が高く、麻薬に近い、ほぼ毒物のようなものが普通に使用されている、ということを知っておくことが大切です。
また、ファストフードなどのジャンクフードを食べ続けると怠け習慣がつく、という研究もあります。
これは、アメリカのある大学による研究で、一方には生野菜など、未加工の餌を与え、一方には糖分をたっぷりと含んだ栄養価の低い餌を6か月間マウスに与えて観察したところ、ジャンクフードのような餌を食べていた方のマウスは当然のことながら体重が増加しました。
さらに行動にも変化があり、疲れやすく、すぐに座り込んでしまい、動作も遅くなることがわかりました。このようにジャンクフードに似た餌を食べ続けたマウスは、何をするにも休憩を多く、長くとるようになりました。
さらに、6か月間のジャンクフード食の後、栄養価の高い餌に切り替えても、しばらくは増加した体重は減らず、怠け習慣(座り込んだりなど)も抜けなかったという研究結果がでています。
つまり、この研究では、ジャンクフードの食べ過ぎ→肥満→疲れやすくなる→怠け習慣がつく、という流れがわかったのです。
ファストフードの食べ過ぎが招くものは肥満だけではありません。
ファストフードに含まれている添加物が、いかに恐ろしいものかを物語る事実があります。
それは、マクドナルドのハンバーガーとポテトをむき出しの状態で6か月間放置したところ、どちらもカビひとつ生えず、腐らないことがわかったのです。
また、ある人は1999年に購入したハンバーガーを放置し続けたところ、14年もの間、腐らず、カビも生えず、異臭を放つことはなかったという結果もあるのです。
また、添加物が盛りだくさんのものはハンバーガーやポテトだけではありません。
ドリンクのコーラやコーヒーにも添加物はふんだんに使われています。
コーラはもはや添加物の塊といっていいのかもしれませんが、カラメル色人工色素(カラメルではありません)、保存剤、安定剤、防腐剤、漂白剤、増粘剤、安息香酸ナトリウム(どの無果汁飲料にも、義務付けられているので入っています)などです。このように成分を細かく見ると、「○○剤」のように、自然のものではないということがよくわかります。
コーラではなく、薬品を飲んでいるような気になってしまいますね。
また、コーヒーも同様に、食品添加物が多用されています。
コーヒーにはリン酸塩が増量剤として混ぜられており、失われたコーヒーの風味は、コーヒー香料という添加物を加えてごまかしているような状態です。
このリン酸塩は摂り過ぎると、骨粗しょう症の原因にもなります。
このほかにもまだまだたくさんの危険な食品がありますが、上記に挙げた食品から、危機感を抱いていただければ幸いです。
腐りもしない食品を、もはや「食品」と呼べるかどうかもわかりませんが、これはほぼ薬品漬けになった食べ物であるといっても過言ではないでしょう。
このように大変危険な食べ物であるにも関わらず、多くの人がいまだに食べている、という現状に変わりはありません。
ものの消費者である私たち一人一人が、自分の口の中に入るものに対して、危機感を持つ必要があります。
そして、注目しておきたい情報の一つとして、ファストフード店の従業員は食品の実態を知っているので、ファストフードを食べることはほとんどない、ということです。
やはり実際に働いている人には、いかに危険かがよくわかるのでしょう。
もともと日本にあるファストフード店の多くが外国の企業です。
日本よりもファストフード店利用者の多い欧米(とくにアメリカ)では、このファストフード過剰摂取による健康被害を危惧しています。
アメリカを見てみると、本当にファストフード利用者が多いです。TVでメジャーリーグの試合中継がやっていることがありますが、球場に観戦に来ているお客さんのほとんどが片手にハンバーガーやポテト、そして特大サイズのコーラを手に観戦している風景がたびたび見られます。
日本人に比べれば、やはり太っている人が多いですね。
やはりアメリカでは肥満の問題が蔓延しており、健康被害も多いです。
アカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネートされた映画で、『スーパーサイズ・ミー』という映画があります。この映画では、出演しているモーガン・スパーロック自身が1日に3回、一か月間の間、ファストフードだけを食べて生活するという記録を映画にしたものなのですが、結果的にはもともと84kgあった体重は11kg増え、体脂肪率は11%から18%になり、精神的な面でも、躁うつ状態になり、かなり深刻な肝臓の炎症を起こしていたようです。
やはり肥満になるだけではなく、健康を害するようなさまざまな問題が発生するようです。
このように、ファストフード(ジャンクフード)の危険性などを紹介してきましたが、やはり多く出回っており、シェアもある現状に変わりはありません。
手軽で手頃な価格で買うことができるので、成長期の子供たちも多く食べています。大人でさえ危険であるというのに、育ちざかりの若年層がこのような危険な食品を食べていれば、なにかしらの健康被害にあう確率は高くなっていまうでしょう。大人がしっかりと知識をもち、教えていくことが、この現状を打開するにはよいでしょう。また、このような危険性がまだまだ普及していないので、食の安全が叫ばれている現代において、もっていても損のない知識であるといえるでしょう。危険な食品が多く出回っている現代は、危険なものを避けるほうが、はるかに効率がよいでしょう。時間に縛られているような今の時代では、なかなかむずかしいことかもしれません。しかし、「食」は人間の身体を形成するうえで最も重要であり、切り離せないものです。この最も重要で基本的なことを、現代人は疎かにし、重要視していないように感じられます。基本というのは、常にベストな状態でいるためには欠かせないことです。毎日3食はもちろんのこと、その食事の材料などにも気をつかえるようにして、安全な食生活を送りたいですね。